AIの調べ物、どこまで信じる? 情報を「公式・報道・口コミ」に分けるスキルを作りました
AIに「〇〇の料金はいくら?」と聞くと、すぐに答えが返ってきます。 でも、その答え、どこから来たものか分かりますか?
AIは、学習した記憶だけで、もっともらしい製品名や料金を書いてしまうことがあります。 私も、存在しないバージョン名や古い料金が、資料に入りかけたことがありました。
そこで、自分用に「調べ物のスキル」を作りました。 今日は、その中身を紹介します。
📌 どんなスキル?
何を作ったの
Claude には「スキル」という仕組みがあります。 仕事のやり方を書いた手順書をまとめておくと、Claude が必要なときに読み込んで、そのとおりに動いてくれるものです。 手順書はふつうの文章で書けるので、プログラミングはいりません。
私が作ったのは、調べ物のときの手順書です。 決まりは、大きく3つあります。
- 上から順に調べる:まず公式、足りなければ報道、それも無いときだけ口コミ
- 出どころを必ず見せる:答えの1つ1つに「公式で確かめた」「報道で見た」「口コミ」の印を付ける
- 分からないことは、分からないと書く:自分の考えは「推測」、確かめられなかったことは「未確認」と書く
何が変わる
いちばん変わったのは、答えを見たときに「これはどこまで信じていいか」が分かるようになったことです。
「公式で確かめた」なら、そのまま資料に使える。 「報道では」なら、念のため公式も見ておく。 「未確認」なら、書かない。 印があるだけで、判断がずいぶん楽になりました。
試すなら
スキルを作らなくても、同じ考え方は使えます。 調べ物を頼むときに、最初にこの文を貼ってみてください。ChatGPT でも Gemini でも使えます。
調べるときは、まず公式の情報(公式サイト・発表・料金ページ)を見てください。報道や解説記事は補足に使い、口コミや SNS は最後にしてください。答えの1つ1つに【公式】【報道】【口コミ】のどれから取ったかを付け、自分の考えには【推測】、確かめられなかったことには【未確認】と書いてください。分からないことを想像で埋めないでください。
毎回貼るのが面倒になったら、Claude ならスキルにしておくと、調べ物のたびに自動で読み込んでくれます。
まとめると: AIの調べ物は、「どこから取った情報か」が見えると、ぐっと使いやすくなります。公式・報道・口コミの印を付けてもらうだけでも、効き目があります。
出典:Claude ヘルプ「What are skills?」(英語)
🗂️ 情報の3つの層
スキルの中では、情報の出どころを3つの「層」に分けています。
- 一次(公式):公式サイト、料金ページ、発表、論文などの原典、法律や統計のもとの資料。自分で試して確かめた結果もここです
- 二次(報道・解説):ニュース、専門メディア、解説記事、まとめサイト。一次の情報を、ほかの人がまとめたもの
- 三次(口コミ・噂):SNS、掲示板、レビュー、個人の体験談。出どころをたどれない話
迷ったときは、「どこに載っているか」ではなく「誰が言っているか」で決めます。 たとえば、会社の公式アカウントの SNS 投稿は、SNS でも一次です。 その投稿に付いた利用者のコメントは、三次です。
それから、もう1つ大事にしている決まりがあります。 検索結果の短い要約だけで決めず、ページの本文を開いて確かめること。 要約は古かったり、別の製品の話だったりすることがあるからです。
🔍 実際に使ってみると
この AI日記の記事も、このスキルで調べています。 最近あった例を3つ紹介します。
報道で見つけて、論文で確かめた
履歴書の「見えない文字」の記事は、最初は日本のニュースサイトの記事(二次)で見つけました。 そこから元の論文(一次)を開いて、「約20万通のうち2,030通」という数字を自分の目で確かめてから書いています。 年ごとに増えたり減ったりしている話は、論文を読んで初めて分かったことでした。
確かめられなかったので、書かなかった
HTMLで資料を作る記事では、「AIの画面で、HTMLの見た目をそのまま表示できるか」を調べました。 解説記事には「機能が変わった」と書かれていたのですが、公式では確かめられませんでした。
なので、その機能には頼らず、どの AI でもできる方法(ファイルに保存してブラウザで開く)で書いています。 「未確認」は、書かないための大事な合図です。
説が割れていたので、両方を残した
X の投稿について「リンクを入れると表示が減る」という話を調べたときは、「減る」という記事と「減らす仕組みは無い」という記事で、説が割れていました。
こういうときは、片方を黙って選ばず、両方を記録しておきます。 そのうえで、X 側の発言を優先しつつ、自分の投稿の数字でも確かめていくことにしました。
💬 今日のひとこと
スキルを作ってみて思ったのは、「分からない」と書けるのは、けっこう大事な力だということです。
AI は、聞けば何かしら答えてくれます。 だからこそ、「どこから来た答えか」を一緒に出してもらう。 それだけで、AI の調べ物を安心して使える場面が、ずっと増えました。
次に AI に調べ物を頼むときは、「それ、公式?」と一言そえてみてください。
AIを仕事に入れてみたい方へ。 とわラボでは、AIの使い方のご相談や、AIを使ったWEBアプリづくりを承っています。お問い合わせはこちら